アッパー(足の甲を包む部分)がイケてる、格好いい靴が手元にあります。
靴底が柔らかくて、履き心地のいい靴も手元にあります。
でも本当に欲しいのは、“格好よくて、履き心地のいい靴”なのだけれど、それはどこにも売っていません。
靴に限らずよくある話ですが、もし皆さんだったらどうしますか?
約50年前のある親子が辿り着いた結論は、こうです。
「じゃあ、格好いい靴の靴底を剥がして、履き心地のいい靴底を貼り付ければいいじゃないか!」
確かにそうだけど、本当にやっちゃう?!とツッコミを入れたくなる、この潔くブッ飛んだ熱意は、今日まで『ロックポート(ROCKPORT)』というブランド名として残り続けています。
今回は、そんな約50年前からハイブリッドシューズを追及し続けるロックポートの特徴とおすすめモデルを紹介・解説していきます。
ビジネススタイルのカジュアルが進む昨今、デザインと機能性を融合させたハイブリッドシューズの活躍場面は増える一方。
通勤や営業は勿論、平日のカジュアルシーンでも、格好良さと履き心地の両方を追及したい人は是非ごらんくださいませ。
ロックポートって、どんなブランド?
では早速「ロックポート」がどんな靴ブランドなのか解説していきます
約50年前から、ハイブリッドシューズを追及
「ロックポート(ROCKPORT)」は、1971年に誕生した、アメリカのハイブリッドシューズブランドです。
創設者のカッツ親子が、自作アレンジしたハイブリッドシューズを車で売り回ったことが、ブランドの始まり。
このときカッツ親子が販売していたのが、記事冒頭でもふれましたが、レザーシューズにビブラムソール(カジュアルシューズの靴底)を貼り付けたものだったと言われています。
ちなみに、ブランド名のロックポートとは、カッツ親子が暮らしていた「街の名前」を冠したもの。「ロックポートに、面白い靴売ってる奴らがいるぞ」と噂になったのかもしれませんね。
ビジネスでもカジュアルでも活躍できる、ドレスシューズを展開
現在、規模が大きくなったロックポートはカジュアルスニーカーやデッキシューズも展開しています。
しかし、やはり一番の目玉は「ドレスシューズ(ハイブリッドシューズ)」。
昨今のビジネススタイルのカジュアル化が進んだことで、ハイブリッドシューズの需要が高まったためか、「履き心地のいい革靴」を探そうとすると高確率で、ロックポートのモデルが選択肢に上がってきます。
なお、どのモデルも本格革靴として定番の「プレーントゥ」や「フルブローグ」に則ったデザインが仕上げられています。
そのため、どれもビジネスシーンなどで活躍してくれるものなのですが、カラーバリエーションとしてウエルト部分に明るい色を挿し込むことで、ほどよくカジュアルダウンしたモデルも販売されています。
これが実にカジュアルコーデと相性◎なのです。
靴底を厚くせず履き心地を良くするための、様々なテクノロジー
履き心地、特に柔らかさ・クッション性、を追及すると、どうしても靴底が厚くなってしまいます。そして、靴底が厚くなれば、カジュアルになり、ドレスさから遠のいていくもの。まさにお洒落は我慢を体現するような状況。
ロックポートのハイブリッドシューズは
- 高クッション性のEVA
- 屈曲性に優れた(靴底がとくしなる)TPUプレート
などなど様々なテクノロジーを靴底に搭載することで、ハイブリッドシューズのスマートさを維持したまま、履き心地のクオリティをUPさせています。
ロックポートのおすすめモデル6選出
ここからはロックポートのおすすめモデルを紹介していきます。
実際に購入するときの参考にしてみてくださいね。
※各商品の価格は2020年10月12日時点でのものとなります。
ジャケパンスタイルと合わせたい、ネイビー×ホワイトのカントリー風スニーカー
従来のモデルより、TPUプレートのサポート面積を増やしているため、歩行の安定性が向上しています。
足の甲を包む部分(アッパー)はネイビーで、ソールはホワイト。この2色の切り替えが実にジャケパンスタイルと相性がいいのです。合わせるなら、ネイビージャケットかネイビースラックスと合わせたいところですね。
ドレスシューズ×スニーカーソールの原点を、よりカジュアルよりにアレンジ
つまり、ブランドの根幹コンセプトを、より広いユーザーに向けて発信するために開発されたモデルです。
本格革靴と同じようにヒール(かかとの段差)があるモデルと比べると、確かにハイブリッドシューズ感を強めに感じることが出来ます。
段差のない滑らかなソールを採用することで、着地から蹴り出しまでの無意識の流れをスムーズにストレスなくできるよう設計されています。
スエード素材を採用した、大人の休日カジュアルにぴったりな一足
マットな表情が実に大人らしく、休日のカジュアルコーデをドレスアップしてくれます。
ぱっと見た感じは、いわゆる一般的なレザーソールのように、重厚な感じがありますが、軽量性に優れたEVAソールを仕込んでいるため、非常~に軽い仕上がりになっています。
楽な歩行&楽な着脱!! 堅苦しさを感じさせずに、きちっとしてみせる便利な一足
履き口周辺にサイドゴアを仕込んでいる多恵、脱ぎ履きのストレスを更に緩和している。
実にカジュアルな一足ですが、牛革を使うことでドレス感をしっかりキープ。カジュアルなコーディネートをだらしなくさせない、大黒柱として支えてくれます。
履き心地を向上させた、王道テニスシューズデザイン
ラインナップには革靴デザインだけでなく、このようないわゆるスタンダードなテニスシューズデザインも展開されています。
最終的には職場・企業の服装ルールに則るのがベストですが、ある程度カジュアルなデザインでも許容されるのであれば、このモデルもオススメです。
1983年から続くロックポートの歴史的名作の最新エディション
1990年に開催されたニューヨークシティ・フルマラソンを、このドレスポーツを履いた当時のロックポート副社長が完走した逸話が残っています。
つま先をスクエアトゥにすることでシャープさが増し、他のモデルと比べるとかなりドレス寄りのデザインになっています。
それでも履き心地はEVAクッション素材などを入れてUP。突然の雨にも対応できるよう、撥水性があり、至れり尽くせりといえますね。
あとがき
以上、ロックポートの基本知識とおすすめモデルを紹介しました。
参考になりましたでしょうか?
デザインと履き心地の両方を兼ね備えた、ロックポートのハイブリッドシューズ。
是非、みなさんも理想に近い一足を見つけてくださいね。
『明治生まれの靴博士』編集部の玄木でした。
ではでは。
明治5年から150年近く“日本人の足のための靴づくり”を続けてきた、日本最古の紳士靴ブランド『大塚製靴』。