世界3大レザーのひとつでもある
「イタリアンレザー」。
革好きな人から愛されてやまないレザーです。
今回は、魅力に満ちたイタリアンレザーの基礎知識や、押さえておきたいレザーの種類、オススメ財布を紹介します。
記事を読み終わった3分後には、いずれかのお財布がショッピングカートに入っていることでしょう…。
イタリアンレザーとは?
イタリアンレザーとは、イタリア国内で生産されたレザーのことです。
かなりざっくりした定義ですが、ほとんどの場合は、
- ベジタブルタンニンなめしである
- 牛革である
なレザーのことを指します。
そんなざっくりした定義もあり、革の品質も千差万別。
「革の質の良さはどうやって見分ければいいの?」
という疑問に端的にお応えすると、
「2万円くらいの財布ならだいたい大丈夫」
です。
…
とはいえ「安かろう悪かろう」の時代も今や昔。
安くて高品質なものも探せば結構あります。
そんな時に
「品質のいいレザーを使っているかどうか」
を見極めるには、保証タグをチェックです!
イタリアンレザーの一大産地、トスカーナ州にはイタリア植物タンニンなめし革協会があり、加盟しているタンナー(皮を革へ鞣す業者。ほとんどのブランドはタンナーから革を仕入れる。)には以下のような保証タグが発行されています。
これがあれば、品質に疑問を持たず買ってよし!です。
とはいえ、ブランド側では保証タグまで告知していないことも多いです。
保証タグがないからダメ!って訳ではなく、保証タグがあればOK!な基準です。
「あまりにも安すぎるぞ…」と不安になった際の参考にしてください。
そういうワケで、革の品質の心配をする必要がない「1.5~3万円くらいの財布」が筆者的にはオススメです。
一度使ったらトリコになる。
イタリアンレザー3つの魅力
本革初心者からレザーマニアまで、心をつかんで離さないイタリアンレザーの魅力は3つ。
- エイジングの美しさは随一
- カラーライナップが豊富
- 手を出しやすい価格
魅力①エイジングの美しさは随一
育つレザーは数あれど、エイジング(経年変化)の美しさはイタリアンレザーが至高。
使い込むほどに深い色へと染まり、光沢が出てくる様に、時間と共に愛おしくなっていくこと間違いなしです。
また、ある程度タフに扱ってもいいこともあり、
エイジングの楽しみを教えてくれるレザーでもあります。
革財布入門にもぴったりというわけです。
魅力②豊富なカラーラインナップ
表現力の高さもイタリアンレザーの魅力。
コードバンなどではなかなか見かけない、原色に近い色もイタリアンレザーなら出会えます。
一目惚れで選ぶもよし。
自分の好きな色から選ぶも良し。
今使っているお財布の色にマンネリを感じていたら、ちょっと派手な色に挑戦するも良し。
選ぶのが楽しいレザーですね。
魅力③手を出しやすい価格
ここまでこだわりや語るポイントが豊富なのに、お手頃価格なのもポイント。
だからといって低品質な訳ではなく、
お手頃な理由は、素材が牛革で、流通量が豊富だからです。
クロコダイルレザーやコードバンなど、素材そのものの流通量が限られているレザーに比べると安くなるのは納得できますね。
購入前に押さえておきたい。
一度は「幻」になったバケッタ製法
革好きな方々は、
イタリアンレザーといえば「バケッタ製法」を思い浮かべる方も多いかと思います。
バケッタ製法とは、イタリアで1000年以上の歴史を持つ伝統的な鞣し製法のこと。
これがなぜレザーマニアに愛されるのか。
それは、
- 圧倒的なエイジングの速さ
- 一度は幻になったというロマン
だと思います。
なぜ圧倒的なエイジングの速さを誇るのかというと、
革の芯まで、じっくり・たっぷりとオイルを染み込ませているから。
エイジングを促進する1要素はオイルです。
毎日持ち歩くと、手の平の油分が革に移って育っていくイメージです。
そのオイルが革の内側にたっぷり染み込んでいるから、エイジングが速いのです。
ヌメ革財布をグッド・エイジングに導く手入れの極意>> |
なぜたっぷりオイル含めるのかというと、膨大な時間をかけて作っているから。
そしてこれが「幻になったレザー」と言われるゆえんです。
現在主流の「クロムなめし」が1日で終わるのに対し、
バケッタ製法は数ヶ月〜1年以上かけて、
じっくりと革の芯までオイルを染み込ませます。
そんなコスト度外視な製法なわけあって、
手掛ける業者は年々減少。
一時は誰も作らなくなり、伝統が途絶えた製法なんです。
ではなぜ今流通しているのかというと
昔のレシピを復元して、バケッタレザーを現代に甦らせたタンナーがいるから。
バダラッシ・カルロ社です。
一度は消失したバケッタ製法のレシピを、資料から独自に復活させたそうです。
バダラッシ・カルロ社のおかげで、我々は再びバケッタレザーを手にすることができるようになったんです!
そんなロマンのつまった「バケッタレザー」。ぜひ検討してみてください。
おすすめイタリアンレザー財布11選
さて、みなさんのイタリアンレザー熱が高まったところで、
おすすめのイタリアンレザー財布をご紹介します。
ピックアップしたのは全11アイテム。
選定基準としては、
イタリアンレザーを検索した時に、Google検索で注目されているアイテムと、
まだあまり知られていない、筆者イチ押しブランドから厳選しております。
「これだ!」と思える1品に出会えますように…。
「幻」のバケッタレザーを皇室御用達の確かな仕立てで。
経年変化のはやさと美しさが魅力。
熟練の職人の技術が必要&手間も時間もかかることから一度は歴史が途絶えたが、レザーマニアの熱意で現代に蘇った。
となれば気になるのは、仕立ての良さですね。
コチラは皇室御用達ブランド『傳濱野』謹製。
つまり、仕立ての良さまでお墨付き。
「いい財布欲しいな」と思ったらコチラがおすすめです。
ちなみにコチラの財布は筆者も実際に使っていました。
人が育てた財布より、自分が育てた財布の方が美しく見える「エイジング親ばか現象」が起きる…。そんなお財布でした。
気に入っていたのでややひいき目のレビューとなりますが、
- 革の変化がわかりやすくて、育てるのが楽しい
- 収納力とサイズ感のバランスが最高にちょうどいい
- 小銭入れがガバッと開いて使いやすい
というワケで、イチオシです。
「幻」のバケッタレザーを堪能する長財布
「やっぱり長財布派!」
「エイジングを大面積で楽しみたい!」
という人にオススメです。
SNSで大人気!!ゆえに抽選販売の「エムピウ」財布
2022年の夏頃にバズったと記憶していますが、人気&割とお手頃価格ゆえに購入が殺到。生産が間に合わず、現在では基本的に抽選販売となっています。
転売価格ならすぐに手に入りますが、推奨はしません…。
シンプル&高コスパ狙いならこの財布!
「コスパも良ければ最高」
な財布を探している人はコチラ!
日本ブランド『MURA(ムラ)』の二つ折り財布です。
タンポナート製法という染色が得意なタンナーさんだそうです。
これがセール期間中にはアンダー1万円で手に入るというのだから驚き。
正直、「本革で1万円」なら珍しくないんですが「フルグレインレザーでU1万円」というのが他にはないコスパです。
財布はコンパクトさが第一!な方へ。
なんとブランドの職人自らイタリアに仕入れに行っているそうです。
コンパクトでありながら、コインもお札もカードも入る設計なので、ほどほどにミニマリストな方におすすめな1品です。
▼紹介した金運財布のレビュー
望んでいたサイズと収納力
5.0
コンパクトな見た目ながら、収納力のある財布を探して1年くらい経っていましたが、ついに出会えました!
お札も折らずに入れることができて、カードも4枚程度(最初はぎちぎち)、小銭も10枚程度は余裕で入ります。
いろいろなコンパクトな財布をみてきましたが小銭が入らなかったり、お札入れがなく三つ折りしてから入れないといけなかったり、カード入れが少なかったりという思いをしていただけに、このお財布は本当に自分にぴったりです。長く愛用したいと思います!引用元:公式通販サイト
ヴィンテージ感が好きな人はコレ
他のブランドではみない、独自の金具が魅力的な1品。
「人と被りたくない!」という人におすすめです。
「気づいたら小銭だらけ」なあなたに。
財布が小銭にあるのはわかりつつ、小銭を探す面倒さが勝って1000円札で支払ってしまう方。
お釣りの小銭がジャラジャラと増えていってお財布がパンパンに…なんて経験をしているかと思います。
それを解決してくれるのがコチラの「ハンモックウォレット」です!
これでもう小銭ジャラジャラ財布とはおさらばです!
長財布派に試してほしい、L字財布
長財布と同程度の収納力を備えつつ、小銭入れのファスナーをなくすなどで、薄型化したお財布です。
・コの字型のラウンドジップと比べ、財布が開く角度が大きいので、中身が見やすく、取り出しやすい。
・小銭のファスナーのひと手間がない
そんなワケで、長財布派にこそ試して欲しいお財布です。
スーツにも入る薄い財布が欲しい人へ
毎日のランチタイムや冠婚葬祭のとき、お財布はどうしてますか?
「とりあえず手持ちでいっか」
「スーツのシルエットが崩れるけど、ポケットに…」
なんて方、多いんじゃないかと思います。
そこでおすすめするのがコチラの薄型長財布。
スーツの内ポケットに入れても違和感のでない薄さです。
バケッタレザーにヌメ革を合わせた、贅沢財布
記事でも紹介した「バケッタレザー」を贅沢に使用。内装にもヌメ革を使うなどこだわりに満ちた1品です。
ギフトにも人気の『TAKEOKIKUCHI』
ブランド力(認知度)もあって、シンプルで上質な財布ということで贈り物にも人気の1品です。
ロゴも何もいらない!シンプルこそ正義!な人へ
「内装のブランド名もいらない!」
方におすすめな1品。
外装にブランドロゴがないのはもちろん、レザーとステッチの色を合わせ、ステッチも目立たないように仕上げています。
内装にもブランドロゴはなし。シンプルさを追求した1品です。
あとがき
いかがでしたでしょうか。
欲しくなるお財布に出会えましたでしょうか?
ここまで『明治生まれの靴博士』編集部の岡田がお送りしました。
それではまた。
革好きが虜になるレザーのエイジング(経年変化)。中でも「ヌメ革の財布」のエイジングは持ち主の使い方によって“育ち方”が大きく変わ…
皇室御用達『傳濱野』
メンズライン特集
“老舗の当主が欲しいもの”を、皇室御用達の確かな仕立てで。
▼ブランドの概要
『傳濱野(でんはまの)』は、ロイヤルファミリー3代からご用命を受けた濱野家による、日本のブランド。
その歴史はなんと140年前の明治初期から。
皇室に献上するフォーマルバッグを仕立てていただけあって、その仕立ての良さはお墨付きです。
そんな傳濱野メンズラインのコンセプトは、
「数えきれないほどのレザー・財布を見てきたブランド当主が、自分で欲しいと思ったものを作る」というもの。
そのコンセプトなだけあって、
「これこれ、こういうのが欲しかったんだよ」
という、大量生産では叶わないようなアイテムが展開されています。