ドレスでもカジュアルでも活躍してくれる「チャッカブーツ」は、特に秋冬シーズンで、多くの大人メンズから支持を集める人気アイテム。
汎用性に優れているその理由は、“貴族のスポーツ”とも呼ばれる「乗馬球技ポロ」にルーツがあるから。
——貴族のスポーツに起源がある。
まさに「ドレスとカジュアルを足して2で割ったような歴史」を背負ったチャッカブーツは、ビジネスと休日の両方で「堅苦し過ぎず、カジュアル過ぎもしない一足」として認知されているのです。
今回の記事では、そんなチャッカブーツに焦点を当てまして基本知識やオススメモデルなどを解説していこうと思います。
「どんな靴(ブーツ)なの?」
「オススメのブランドとかあるの?」
そんな疑問をお持ちの方のお手伝いができれば幸いです。
チャッカブーツとは?
まず初めに、チャッカブーツの基本知識をおさえていきましょう。
靴ひもの穴(=アイレット)が2~3組ある、ショートブーツのこと
チャッカブーツとは、くるぶし丈のショートブーツの一種。
靴ひもの穴(=アイレット)が2~3組と、靴ひもの存在感が非常に薄い特徴があります。
スエード素材を採用したチャッカブーツが伝統的&本来の姿とされていますが、光沢があるスムースレザー素材のチャッカブーツも多く生産されています。
由来は、ポロ選手が履いていたブーツ
チャッカブーツの「チャッカ」は、乗馬球技・ポロの試合時間1チャッカ(7分30秒)のこと。
チャッカブーツ自体のルーツも、ポロ選手が用いていたブーツにあるとされています。
ただ、チャッカブーツを「試合で用いていた」のか「合間の休憩や試合後に用いていた」のかについては所説あり、ハッキリとはしていません。乗馬用にはジョッパーブーツなるものがあるので、休憩中や試合後に履かれてたのかなぁと思ったりもします。
カジュアル……とも言い切れない難しい立ち位置
さて、「スポーツ(ポロ競技)由来のブーツってことは、チャッカブーツ=カジュアルなんですね?」と思いきや、そう簡単ではないのがチャッカブーツの奥ゆかしいところ。
——というのもスポーツとして成立した後のポロには、
- 乗馬技術の会得(馬の上で、手綱とスティックを扱うレベル)
- 2頭以上の馬の飼育(競技中に馬を交代させるため)
といったハードルの高い参加条件があり、かつては“貴族だけが参加できるスポーツ”といっても過言ではありませんでした。
つまり、貴族のスポーツと密接な関係があるチャッカブーツには、“貴族しか履けない靴”という極めて高貴な一面もあると言えるのです。
ソールの種類 etc. によっては「デザートブーツ」に分類されることも
チャッカブーツを探していると、よく似た形の「デザートブーツ」なる物があることに気付かれると思います。
デザートブーツが誕生したのは、1949年のイギリス。老舗シューズブランド『クラークス』によって、チャッカブーツを基に発明されました。
形が似ているのはそのためで、チャッカブーツとは「ライニングが無い」や「ソールがレザーじゃない」といった違いがあります。
おすすめのチャッカブーツ14選
ここからはオススメのチャッカブーツを紹介していきます。
実際に購入するときの参考にしていただければ幸いです。
※掲載している参考価格や各通販サイトでの販売価格は、2023年12月時点のものです。予めご了承くださいませ。
マットな素材感が特徴のスエードモデル6選
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ビジネスとも相性抜群なドレッシーモデル8選
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– 参考価格 – 25,300円 |
– 参考価格 – 29,700円 |
– 参考価格 – 102,300円 |
– 参考価格 – 15,620円 |
– 参考価格 – 143,000円 |
– 参考価格 – 67,980円 |
– 参考価格 – 35,200円 |
– 参考価格 – 54,890円 |
– 参考価格 – 99,000円 |
– 参考価格 – 31,900円 |
– 参考価格 – 12,100円 |
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– アッパー素材 – スエードレザー |
– アッパー素材 – 天然皮革(牛革スエード) |
– アッパー素材 – 天然皮革(スエード) |
– アッパー素材 – 天然皮革(スエード) |
– アッパー素材 – コードバン |
– アッパー素材 – 天然皮革 |
– アッパー素材 – カーフレザー(フランス産) |
– アッパー素材 – エスカイヤ・レザー |
– アッパー素材 – カーフレザー(フランス産) |
– アッパー素材 – ガラスレザー |
– アッパー素材 – ステアレザー |
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– ブランド名 – クラークス |
– ブランド名 – リーガル |
– ブランド名 – チャーチ |
– ブランド名 – ラウディ |
– ブランド名 – オールデン |
– ブランド名 – ローク |
– ブランド名 – ジャランスリウァヤ |
– ブランド名 – レッドウィング |
– ブランド名 – 大塚製靴 |
– ブランド名 – ダナー |
– ブランド名 – ムーンスター |
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デザートブーツというジャンルの親「クラークス」の一足
チャッカブーツの靴底に、レザーソール以外(天然ゴムソール、ラバーソール etc.)を採用したものは「デザートブーツ」と呼ばれるのですが、実は、そのデザートブーツを発明したのは、他でもないクラークスだったりします。
シンプルだからこそ普遍的に支持を集めるデザインと、天然ゴムから製造されるクレープソールが特徴。クラシックなデザイン性と高いグリップ力を両立させています。
足先から足首までピタッとフィットしてくれるスリムな一足
写真からも分かるように、一般的なブーツと比べると割とスリムなデザインなので、足から足首までピタっとフィットしてくれる履き心地が最大の特長です。
▼紹介したメンズリュックのレビュー
クレープソールのクッション感と、良バランスなシルエット
「チャーチ」のカジュアルモデルを代表する81番木型(=ラスト81)を採用しており、つま先の丸みだけでなく、足の甲を締め付けない甲周りの傾斜など、非常にバランスがよいっ足に仕上げられているのが特徴です。
▼紹介したメンズリュックのレビュー
求められる緻密さと“良品感”をリーズナブルに表現した一足
2012年からロングセラーとして愛される一足で、元々は期間限定品。ファンの支持を受けて定番品になったという背景があった一品です。
アッパー(足の甲を包む部分)素材
ソールの種類
特徴、キーワード
ブランド名
“革のダイヤモンド”ことコードバンを使用したチャッカブーツ
アメリカの靴文化を象徴する存在でもあり、“革のダイヤモンド”ことコードバンの代名詞的ブランドでもあります。
創業140年越えの歴史を、比較的リーズナブルで。
140年を超える老舗でありながら、「チャーチ」や「クロケット&ジョーンズ」などなど、他のイギリスブランドと比べると比較的リーズナブルなのが特徴。
2007年に英国王室御用達を拝命していることからも、そのクオリティの高さは折り紙付きです。
ハンドソーン(手縫い)ブーツを3万円台で購入できる驚愕のコスパ
創業者の息子が戦後イギリスとフランスに渡り、持ち帰った修行とコネクションを投入しているため、非常に高いクオリティに仕上がっているのが特徴。
世界的に絶滅危惧種となっている「手縫い靴(ハンドソーンウェルト)」を3万円台のシューズにも採用している非常に貴重なブランドと言えます。
アッパー(足の甲を包む部分)素材
ソールの種類
特徴、キーワード
ブランド名
米国の代表的シューズブランドが、創業期に生み出したモデルのリメイクエディション
今回紹介するのは、そんなレッドウィングが創業期に生産されたモデルを、現代風にリメイクした一足「キャバリー・チャッカ」です。
デザインとしては、360°グッドイヤーウェルト製法でソールを縫い付けているため、ステッチがコバを一周するというカジュアルテイストに仕上がっていますよ。
▼紹介したメンズリュックのレビュー
必要十分なバックパック
5.0
使用して2年ほど経ちます。
アウトドアもののようなゴテゴテした感じがなくすっきりしたフォルムですので
スーツスタイルの通勤に違和感なく使用できています。
サイズは20Lですので普段使いには全く問題ないサイズ感です。
引用元:公式通販サイト
【皇室御用達メーカー】高級素材の味を存分に活かした、日本男児専用の疲れにくいチャッカブーツ
革同士の繋ぎ目をとにかく少なくしているため、キメの細かいフランス産カーフレザーの素材感・高級感を存分に堪能できる一足といえます。
勿論、ただシンプル(単純)で終わる筈もなく、わずかな半円形ステッチを加えることで立体感を強調したり、靴ひもを通す穴の列(=アイレット)を一般的なブーツよりも上に配置することで、足の甲からつまのラインに色気を加えたりと、職人たちの「遊び心」と「誇り」がしっかりと刻まれています。
歩きやすさ+国家公務員に求められるフォーマル感
足首へのストレス(ねじれ)にも配慮!! 歩行安定を考慮したリーズナブルな一足
地面を踏みしめる面全体で凹みを構成することで、左右方向へのブレ(足首のねじれ)を防ぐ設計になっています。
内部にはAg+抗菌加工を施したメッシュを搭載。匂い対策もバッチリです。
あとがき
以上、チャッカブーツの基本知識やオススメの名品を紹介しました。
参考になりましたでしょうか?
ドレス&カジュアルで活躍するチャッカブーツ。
是非とも皆さんの理想に近い一足を見つけてくださいね。
『明治生まれの靴博士』編集部、大山がお送りしました
ではまた。
明治5年から150年近く“日本人の足のための靴づくり”を続けてきた、日本最古の紳士靴ブランド『大塚製靴』。