皆さん、普段「靴ひもの通し方」って意識していますか?
新品のスニーカーを履くときや、服と靴のコーディネート愛称を考えているうちに楽しくなって、靴ひものことをスルーしていませんか? お店で購入したときの結び方のままにしていませんか?
勿論、購入したときの結び方が悪いわけではありません。
ただ実は、靴ひもの通し方にも色々種類があるんです。
ゆるみにくい通し方。
足によりフィットしやすい結び方。
革靴と愛称◎な結び方、などなど。。。
今回は、色々ある靴ひもの通し方の中で、これだけ知っておけばOKな定番4種を解説します。
「靴ひもが直ぐゆるんで嫌だったんだけど、他の結び方あるの?」
「ハイカットスニーカーにおすすめの結び方があると聞いたんだけど、、、」
「……全部ほどいたら元に戻せなくなった」
そんな興味や悩みをお持ちの方のお手伝いができれば幸いです。是非、参考にしてくださいね。
複雑な靴ひもの通し方は、「左右で色が違う靴ひも」使って解説していきます。
靴ひもの通し方4大定番
今回紹介する靴ひもの通し方は、
- パラレル
- オーバー・ラップ
- アンダー・ラップ
- シングル
以上、定番の4種類です。
とり急ぎ1つマスターするもよし。ゆっくり全部チェックしてから、選ぶも良しです!
それぞれ動画で結び方を実演するので、参考にしてみてくださいね。
「キチッと感」と「ゆるみにくい」のバランスがいい、パラレル
革靴やレザースニーカーの靴ひも通しで、一番オススメなのが、この「パラレル」。
歩いた時の負荷が靴ひも全体に分散されるため、疲れにくく、靴ひもがゆるみにくいという特徴があります。
交互に通していくため、慣れていないと通し方の手順で若干混乱するかもしれません。しっかり動画を見てマスターしてもらえればと思います。
靴ひもの通し方「パラレル」のやり方を、動画で確認する
3. とにかく結び直したくない! そんなときは、オーバー・ラップ
今回紹介する靴ひもの通し方の中で、最もゆるみにくいのが「オーバー・ラップ」。表側から穴に紐を通していく結び方の1つです(表側⇒靴ひもの穴⇒裏側)。
靴ひもが斜めに通していくため、少々カジュアル。いわゆるワークブーツ感が出るため、カジュアルシューズ・カジュアルブーツとの相性が◎。
また、スニーカーの靴ひもの通し方といったら、基本このオーバー・ラップですが、ドレスシューズに使っている人もいます。
靴ひもの通し方「オーバー・ラップ」のやり方を、動画で確認する
フィット感を優先したいときは、アンダー・ラップ
フィット感(締め付け具合)を追及する方にオススメしたいのが、この「アンダーラップ」です。
1つ前で紹介したオーバー・ラップと違って、靴ひもを裏側から穴に挿し込んでいく通し方です。(裏側⇒靴ひもの穴⇒表側)。
オーバーラップと同じように、ドレスとカジュアルどっちかといえば、カジュアルシューズとの相性がいいと思います。特に、
ハイカットスニーカーなど、靴を足にガッシリ固定したい時にオススメです。
靴ひもの通し方「アンダーラップ」のやり方を、動画で確認する
最もキレイで革靴とも愛称◎な、シングル
靴ひもの通し方の中で一番ベーシックなのが、「シングル」です。
完成したときの姿が非常にシンプルでキレイ。ただ、その一方で、他の靴ひもの通し方と比べると、ゆるみやすいという欠点もあります。
機能性よりも見栄え寄りなこともあって、購入した革靴の通し方がこのシングルである場合も少なくありません。
外部の人を招く重要会議といった、そこまで歩かないけど格好に気合を入れておきたいときに選ぶのは、アリかもしれません。
靴ひもの通し方「シングル」のやり方を、動画で確認する
マスターできると便利でカッコイイ、靴ひもの結び方
さて、靴ひもが無事通すことが出来たところで(通せたと私は信じていますよ!)、おそらく人生のストレス軽減につながるであう靴ひもの結び方、「イアン・ノット」のやりかたを解説します。
ほどけにくい、イアン・ノット
「イアン・ノット」は、イアンさんが開発したと言われている“極めてほどけにくく、そして手早く結べる靴ひもの結び方”です。
少々コツが要りますが、慣れると、本当に一瞬で結ぶことができるので是非マスターしてください。
靴ひもだけでなく、ジョガーパンツやトレーナーパンツの腰ひもにも使える結び方なので、マスターすると本当に便利です。
靴の種類で使い分けたい、靴ひもの種類
さて、おまけのコーナーとして靴ひもの種類も少し解説していきます。
キュッと締まってほどけにくい、平紐
その名の通り、平べったい靴ひもを「平紐(ひらひも)」と呼びます。
(※今回の記事で使っているのは2色の平紐をくっつけたものです)
糸と糸の絡みがゆるいため、いくらか伸縮性があり、キュッと縛った時に固く結び上がります。
一方で、少々カジュアルな見た目になるため、ドレスシューズとの愛称はよくありません。
ドレス感があって革靴は基本コレな、丸紐
こちらもやはり、その名の通り、断面が丸い靴ひもを「丸紐(まるひも)」と呼びます。
紐そのものが割と固く、結びあげても、平紐と比べるといくらか解けやすいデメリットがあります(逆を言えば、間違ってコブ結びにしても、ほどきやすいメリットとも捉えられます)。
ドレスシューズに採用されているのは基本的にこれ。カジュアルスニーカーをドレスアップするために、別売りの丸紐を合わせる人もいるようですよ。
あとがき
以上、靴ひもの通し方定番4種(それとおまけで色々)を解説しました。
参考になりましたでしょうか?
普段、あまり気にしない人も多い靴ひもの通し方。
今回の記事で、完全にルーティンになっていた靴ひも通しが、ちょっとでも楽しい時間になれば嬉しいです。
『明治生まれの靴博士』編集部の玄木がお送りしました。
ではでは。
明治5年から150年近く“日本人の足のための靴づくり”を続けてきた、日本最古の紳士靴ブランド『大塚製靴』。